運営者は以前車を持っていましたが、今は持っていません。手放した理由は、使う頻度が下がったからです。ただ、使う回数だけで、持たないほうが安いとは決められません。
車を持ち続ける費用と、必要な日に借りる費用を、同じ1年間で並べます。借りられない日の移動や、受け取りと返却の手間まで含めて考えるための記事です。
まず、持ち続ける年間費用を出す
比較の出発点は、今の車にかかっている金額です。税金、保険、駐車場、車検、整備、燃料などを集め、年額へそろえます。
整理方法は、車の維持費を1年で数えるにまとめています。車検費用に含まれる自賠責や重量税を、別の欄へ重ねて足さないことも大切です。
ここで比べるのは、これから持ち続ける場合の支出です。過去に払った購入代金と今後の維持費を混ぜず、残るローン返済などがあれば別欄に置きます。
「車を借りる日」以外の移動も数える
車を手放した後の支出は、カーシェアやレンタカーの利用料だけでは見えません。普段の電車やバス、タクシー、借りる場所までの移動費も含めて計算します。
| 予定・場面 | 書き出す内容 |
|---|---|
| 短時間の用事 | 借りてから返すまでの時間、往復距離 |
| 長時間・連日の利用 | 借りる日数、駐車する場所、燃料代 |
| 普段の移動 | 電車・バス・タクシー等の回数と運賃 |
| 予約できない日 | 別の店舗や交通手段、その費用 |
| 荷物が多い日 | 車を借りるか、配送などを使うか |
回数は平均的な月だけで決めず、利用が増える月と使わない月も分けます。片道だけ車が必要なのか、同じ場所へ戻る用事なのかによっても、使えるサービスが変わります。
カーシェアは月額・時間・距離を分けて読む
カーシェアは、会員登録したうえで車を予約して利用する仕組みです。会社ごとに料金体系が異なるため、月額基本料金、時間料金、距離料金をそれぞれ確認します。
タイムズカーの個人プランは、月額基本料金880円に、880円分の無料利用料金が付く形です。無料利用料金は利用料へ充当できますが、翌月へ繰り越せません。
使わない月にも月額基本料金が発生する点と、充当額を引かずに二重計上しない点を押さえます。初期費用の有無も確認し、入会する年だけの支出として別に記録する方法です。
出典:タイムズカー「月額基本料金」(2026年9月20日確認)。
同社の時間料金では、20kmを超えた部分に1kmあたり20円の距離料金がかかります。ナイトパックは利用開始からの走行距離が対象で、同じ距離でも計算の範囲が異なります。
これはタイムズカーの条件例です。他社や別のプランに、そのまま当てはめず、利用時間と走行距離を入れて総額を確認します。
出典:タイムズカー「利用料金」。確認日:2026年9月20日。
同社の給油手順は、車内にある専用カードを使う方式です。燃料代を自分で別途支払うレンタカーと、同じ費目で足し算しないようにします。
出典:タイムズカー「給油・洗車」。2026年9月20日に手順を確認しました。
レンタカーは燃料代と追加費用まで含める
レンタカーの見積もりでは、基本料金に何が含まれるかを先に読みます。必要な装備、補償の追加、別の店舗への返却などがあれば、その費用も加えます。
トヨタレンタカーは、燃料を満タンで借り、返却前に給油する方式を案内しています。満タンにできない場合は所定の燃料代で精算し、その料金は店舗によって異なります。
同社には、借りた店舗以外へ返すワンウェイシステムもあります。対象外の車や店舗もあるため、片道利用ができるか、追加料金はいくらかを見積もり時に確かめます。
出典:トヨタレンタカー「お支払いについて」。料金の組み立ては2026年9月20日時点の案内です。
料金は、借りる日程と店舗、必要な装備をそろえて見積もります。「短時間なら必ずカーシェア」「長時間なら必ずレンタカー」と決めるより、同じ予定の総額を比べるほうが確実です。
補償が付いていても、自己負担の欄を読む
借りる車の保険・補償と、事故時などの自己負担は別に確認する項目です。免責額のほかに、修理や清掃で営業できない期間の負担が設定されている場合もあります。
トヨタレンタカーでは、この営業補償をノンオペレーションチャージ(NOC)と呼びます。免責額の支払いを免除する制度と、NOCの支払いも免除するプランを分けて案内しています。
追加の補償へ入る場合は、加入料と、加入後も対象外になる条件を合わせて読みます。借りる会社やプランごとに、補償範囲と連絡手順を確かめる必要があります。
出典:トヨタレンタカー「保険・補償制度」。補償の区分を2026年9月20日に確認しています。
仮の数字で、持たない場合の年額を組み立てる
次の表は、集計の方法を示すための仮の数字です。各社の実際の料金や相場、運営者の支出ではありません。利用料は、燃料や選んだ補償なども含めた仮の総額とします。
| 項目 | 仮の計算 | 年額 |
|---|---|---|
| カーシェア等の会費 | 月1,000円×12か月 | 12,000円 |
| 短時間の車利用 | 充当等を差し引いた追加負担3,000円×年24回 | 72,000円 |
| 長時間の車利用 | 1回の総額12,000円×年6回 | 72,000円 |
| 電車・バス・タクシー等 | 月平均8,000円×12か月 | 96,000円 |
| 合計 | 初期費用や臨時の支出は別 | 252,000円 |
この仮定では、持たない場合の移動費は年252,000円です。短時間の利用が年24回から36回へ増えると、年36,000円増えて288,000円となります。
所有する場合の表にも、引き続き使う電車やバスなどの費用を入れ、比較の範囲をそろえます。車の維持費だけと、交通費全部を比べると、差額の意味がずれてしまいます。
さらに、持つ場合と持たない場合の両方へ、予定外の移動や修理などの予算を別欄で置きます。事故時の自己負担も、この通常利用の合計に含めた金額ではありません。
金額の次に、予約と返却の条件を確かめる
料金が予算内でも、使いたい時間に車を借りられるかは別の話です。自宅から借りる場所まで歩き、受け取りと返却を含む所要時間を確認します。
タイムズカーの通常の返却手順は、出発したステーションへ戻す方式です。目的地で用事を済ませて終わりではなく、元の場所へ戻る時間まで予定に入れます。
出典:タイムズカー「返却」。返却方法の確認日は2026年9月20日です。
- 使う曜日と時間帯に、予約できる場所があるか
- 受け取り場所への移動と、荷物の運搬ができるか
- レンタカー店舗の営業時間内に受け取り・返却できるか
- 延長できない場合や、予約が埋まった場合の移動方法
- 取消料金が生じる時期と、返却が遅れた場合の扱い
手放す前に、候補のサービスで普段の用事を一度組み立ててみる方法もあります。ここで試すのは、料金だけでなく、移動全体が無理なくつながるかどうかです。
車を持つかどうかは、年額と使える場面で決める
所有すれば使わない月にも費用が残り、借りる方式なら予約や受け渡しの条件が加わります。どちらか一つを正解にせず、今の移動に必要な範囲を並べて判断します。
手放す方向が決まったら、車を売る前に確認することで保険や駐車場の終了時期まで整理できます。家計全体の契約と比べたい場合は、固定費を見直す順番につなげられます。
比較表には、毎年の費用に加えて、予約できない日の代わりの方法も残しておく。金額と使い方の両方が見えると、持ち続けるか、必要な日に借りるかを考えやすくなります。

